日記
フレイルって?
「フレイル」という言葉を聞いたこはありますか?
簡単にいうと「加齢による心身の衰弱」のことです。
当院でもフレイル検査を実施しておりますが、「○○さん、加齢による衰弱です」というよりも
「○○さん、フレイルです」という方が私も言いやすいですし、患者さんも受け入れやすいのでは
ないでしょうか?
「衰弱です・・・」と言われた瞬間に更に衰弱してしまいそうな気が。
このフレイル、厄介なのは負のスパイラルに陥ってしまうと、なかなか自力で抜け出すことができないことです。
加齢による意欲の低下や判断力の低下から人との交流が減少してきます。
日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超えております。
しかしながら平均寿命と健康寿命は男性では約8歳、女性では約12歳もの差があるのです。
人生の後半は思ったように生活できないということになります。
「PPK」ピンピンコロリは、だれしも憧れるでしょう。
ではこの健康寿命を延ばすにはどのようにすれば良いのか?
フレイルの予防はどうしたらよいのか?
運動?食事?定期検診?
どれも正解ですが、私が最も大事だと思うのは人との交流です。
なぜか?
それでは友達と会うことを考えてみましょう。
①連絡をとる
②会う場所や日時を考え決める
③服装などを考える
④待ち合わせ場所に移動をする
⑤食事をしたりお茶をしたりしながら会話をする
とまあ、こんな感じです。
①は会うきっかけをつくる行動力です。一見簡単そうですが気力がないと人と会うことも億劫になり行動できないものです。
②は相手の都合や自分の都合を考え決める、相手への配慮が必要です。
③はTPOや気温なんかを考えたり、女性(一部男性も)は化粧をしたり着飾って身支度をする。
その過程がワクワク感を生み出したり非日常を演出します。
④はその場所への経路や交通手段、移動時間などを考えるため
頭を使いますし、実際に身体を動かし移動をしなければなりません。
⑤は実際会う前に様々なことを考慮しお店を調べたりしますよね。
会話中は会話のキャッチボールを相手の表情を伺いながら行います。
会話の合間をみて食べたり飲んだりします。
この会話しながら食べたり飲んだりすることは
頭を使いますし、口の筋肉、のどの筋肉、舌など様々な器官をフル動員しています。
程よい緊張感もあると思います。
そして家に帰ったら「あー疲れた」といつもは眠剤に頼っている方々も
すんなり寝られたりするわけです。
どうでしょうか?
やはりフレイル予防には人との交流が何を差し置いても大事なのだと思います。
フレイルが気になったらぜひ当院で「フレイル検査」を試してみてくださいね。
身体に害になることは何一つない極めてアナログ的な検査です。
そして一人暮らしやコロナでご友人と会いにくい方は当院のスタッフに
ぜひその役割をさせて下さい。楽しくお話ししましょう。